新任小隊長の独り言

現役消防士、新任小隊長の日々を独り言的につづります。

ドクターヘリって何だ?

 

お疲れ様です、leoです。

 

だんだん暖かくなってきましたね!

 

そして花粉症絶好調です…もう本当にツラい…

 

目と鼻取ってゴシゴシ洗いたい(;ω;)

 

ところで、最近世間では“パワハラ”の話題がたくさんですね…

 

どこの世界でも露見し始めているみたいです。

 

僕も以前書きましたが

 

ハラスメントとは - 消防士の教科書

 

やっぱり大事なのは信頼関係なのではと思うこの頃です。

 

僕ももう一度自分の立ち振る舞い考え直さねば…

 

さて、今回はドクターヘリについて書いていきます。

 

ちょっと前にコードブルーの新章が放送されていたので、世間的にもだいぶ広まったのではないかと思います。

 

ではそのドクターヘリとは何なのか、僕たち消防とどんな関係があるのか、少しずつ書いていきたいと思います。

 

良ければ今回も最後までお付き合いください(^^)

 

 

 

【目次】

 

 

 

【ドクターヘリとは】

 

見出し良い感じじゃないですか?

 

ちょっとだけこのブログの機能を使いこなせるようになりました。笑

 

さて、そもそもドクターヘリとは何なのか

 

みなさん知っていますか?

 

早速Google先生に聞いてみましょう!

 

ドクターヘリとは、救急医療用の医療機器等を装備したヘリコプターのことで、医師及び看護師が同乗し救急現場等へ向かい、現場等から医療機関に搬送するまでの間、傷病者に救急医療を行うことができるヘリコプターのことをいう。

 

なるほど、考えていたとおりですね。

 

ドクターヘリは、医師と看護師を救急現場まで連れてきてくれます。

 

さらに病院へ搬送するまでの間にも、医師と看護師により適切な医療行為が行われます。

 

つまり“運ぶ”だけでなく“救急医療付き”ということです。

 

僕たち救急隊は、救急救命士の特定行為が拡大されたりして、救急隊としてやれることも増えてはきましたが、どちらかというと、まだまだ“運び屋”ですね。

 

さらに、ヘリコプターは渋滞がないし速度制限もないので、現場に来るのも病院に向かうのもメチャメチャ早いです。

 

救急車なんて比じゃありません。

 

本当すぐ現場に来て、すぐ病院着いちゃいます。

(乗ったことありませんが!笑)

 

これ、一刻を争うような患者さんにとっては、ものすごい医療サービスだと思います。

 

本当、ドクターヘリは救急の世界に革命を起こしましたよね。

 

ちなみに2017年3月時点で、東京以外の41道府県に51機配備されているようです。

 

数字だけ見ると全国的に配備されているような気がしますが、そんなことはないようです。

 

やはり地域により格差があるようです。

 

なぜかと言うと…

 

みなさんはドクターヘリの運用費用はどれくらいか知っていますか?

 

なんとびっくり、ドクターヘリ1機あたりの運用費用は

 

年間約2億円かかるといわれています。

 

…めちゃめちゃ高い( ゚д゚)!

 

この運用費用は、国と都道府県が負担することとなっており、今では国が最大9割を負担してくれるらしいです。

 

にしても高すぎるため、まだまだ全国に配備されるには至っていないみたいです。

 

お金の話が出たので、ドクターヘリの利用料金についても触れます。

 

ドクターヘリで搬送された場合の費用は、基本無料です。

 

救急車と同じで料金はかかりません。

 

が、ちょっと調べてみたところ、中には請求された人もいるようです。

 

その人は「呼んだら請求された」とのことなので、もしかしたらドクターヘリではないのかもしれません。

(これについては下の方で詳しく書きます)

 

が…謎の部分です。

 

ただ、僕が知る限りでは、

 

“ドクターヘリで搬送されて利用料金を請求された!”

 

なんて話は聞いたことがないので、基本的には無料だと思っていて大丈夫かと思います。

 

 

 

【ドクターヘリの仕事】

 

1.ドクターヘリの仕事

 

ドクターヘリの主な仕事は、医師・看護師を救急現場へ搬送し、救急患者をいち早く病院へ搬送することです。

 

「救急車と同じじゃん!」と思うかもしれませんが、ちょっと違います。

 

僕たち救急隊は、医療行為を行うことはできません。

 

助けたい命が目の前にあっても、できることは限られ、ただただ早い搬送を求められます。

 

きっと救命士の人は、もどかしい思いを何度も経験しているかと…。

 

しかしドクターヘリは違います。

 

医師・看護師を現場へ連れてきてくれるので、資機材さえあれば現場で医療行為を行うことができます。

 

救急車内で緊急開胸心臓マッサージをやっていた現場もありました。

 

“医療を救急現場へいち早く届けること”

 

これがドクターヘリの一番の仕事であり、最大のメリットですね。

 

 

2.ドクターヘリの運行時間

 

ドクターヘリには、日の出から日没までという運行時間があります。

 

つまり夜は飛べません。また、悪天候の日も飛ぶことはできません。

 

「いやいや、自衛隊のヘリとか飛んでるじゃん!ドクヘリも頑張れよ!」

 

と思いますが、そこは患者さんファーストです。

 

ドクターヘリこそ“安全第一”。

 

救急車で道路の凹凸を気にしながら運転するのと同じで、患者さんへの負担を最小限にするために必要な措置だと思います。

 

ましてや空路、絶対に事故がないことが大前提ですからね。

 

 

3.フライトドクターとフライトナース

 

ドクターヘリに搭乗する医師、看護師のことを

 

フライトドクター

フライトナース

 

なんて呼んでいます。

 

僕の高校の友人にフライトナースの(めちゃめちゃ可愛い)子がいますが、やはり中々の狭き門のようです。

 

めっちゃ勉強したと言っていましたね。

 

ちなみに出動がないときは、救急室で救急医として勤務しています。

 

ドクターヘリの出動要請があると、すぐさまヘリに乗り救急現場へ駆けつけてくれるわけです。

 

 

4.パイロット

 

ドクターヘリのパイロットは、医師でも看護師でもましてや消防士でもありません。

 

完全に民間会社の社員さんです。

 

朝日航洋さんが1番有名かもですね。

 

ドクターヘリのパイロットになるには、まずは操縦士の資格を取得しなければなりません。

 

その費用は約1,000万円…( ゚д゚)!

 

これもまたある意味、狭き門のようですね。

 

 

5.消防との関わり

 

①ドクターヘリの出動

 

ドクターヘリは“消防の要請に基づき”出動します。

 

あくまでも消防からの要請があった上で、救急現場に飛んできてくれるので、一個人からの要請は受けていないということですね。

(だから「呼んだら請求された」は、ドクターヘリではないのかもと思いました。)

 

②現場でのドッキング

 

ドクターヘリは専用の緊急ヘリポートに着陸します。

 

それを“ランデブーポイント”と僕らは呼んでいます。

 

このランデブーポイントに着陸するにも、ただポンッと着陸するわけではありません。

 

ダウンウォッシュ(ヘリコプター特有の吹き返しの風のことです)で砂やホコリが舞わないように散水したり

周りの住民への注意喚起の広報をしたり

ランデブーポイント付近への立ち入りを制限したりなど

 

ドクターヘリの着陸に関する安全管理を消防隊が行います。

 

また、よく“ヘリコプターの誘導はするの?”なんて聞かれますが

 

ヘリコプターの誘導は一切やりません。

 

というか、やると怒られます。

(しかも激オコです。)

 

着陸・離陸に関しては、全てパイロットさん任せです。

 

僕たち消防は、あくまでも付近の安全管理と広報です。

 

③傷病者の引き継ぎ

 

救急車で傷病者をランデブーポイントまで運び、ドクターヘリに引き継ぎます。

 

傷病者の容態にもよりますが、救急車内で応急処置をしたり、そのままヘリに乗せてすぐ離陸、なんてこともあります。

 

僕の経験上ですが、ドクヘリの先生と看護師さんは優しい人ばかりです。

 

引き継ぎも丁寧に聞いてくれて、最後には労いの言葉を言ってくれたり…

 

救急室のピリピリしている先生たちとは大違いです…(ー ー;)

(なんて書くと怒られるかもしれませんが、本当救急室の先生&看護師さんは怖いんです…)

 

傷病者を引き継ぎ後、僕たち消防隊&救急隊は帰署となります。

 

 

 

 

【まとめ】

 

いかがでしたか?

 

ドクターヘリのこと、少しは伝わったでしょうか?

 

ドクターヘリは僕たち消防と深い関わりがあります。

 

ドクターヘリは、救急隊ではできなかった医療サービスを提供してくれます。

 

しかもものすごいメリットを持って。

 

しかしその反面、莫大な費用がかかるため全国的な普及には、今一歩といったところです。

 

僕たち消防士も、病院にいる先生たちも

 

目の前の命を救うために一所懸命です。

 

いち早く現場へ駆けつけ

いち早く現場へ医療を投入し

1人でも多くの命を救う

 

そのためにも、ドクターヘリはとても重要なツールです。

 

これからもっともっと普及していって欲しいですね。

 

国の偉い人たちに頑張っていただきたい限りです!

 

それでは今回はこの辺で。

 

今回も最後までありがとうございました(^^)

 

今日辺り異動発表かな〜笑

 

 

 

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トミカ No.97 ドクターヘリ 箱

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