お疲れ様です、leoです。
あっという間に今年度が始まって早2か月が過ぎました。
みなさんどうお過ごしでしょうか(^^)?
僕はといえば、思いつきでコトを始める副署長に振り回される毎日で、バッタバッタと4月が過ぎ、あっという間に5月終わってしまいました(-_-;)
いや本当、「とりあえず」というのはダメですね。
とりあえずやる、は全く生産性がないと、改めて実感しております。
何かをやるからには目的や理由がないと、ただやるだけになっちゃいます。
とりあえずやるなんてのは、自己満の極みみたいなもんですよね。
と、冒頭から飛ばし気味のグチを書いてしまいました…。
ということで、年度が変わってボチボチ落ち着いてきた頃かと思います。
そこで1つ、ぜひ皆さんの署でも検討していただきたいのが、
「立体ホース延長」
です。
もはや答えがあるのかないのか、消防の永遠のテーマみたいな感じもしますが…
今回はそんな立体ホース延長について、僕の考えも交えて書いていきたいと思います!
今回も最後までお付き合いいただければと思います(^^)
【立体ホース延長】
立体ホース延長と銘打って書きましたが、要は公団住宅等(団地)でのホース延長のことを言っています。
僕の署の管内には、昭和時代に建てられた公団住宅が多く建っていて、特に、共用廊下がなく、共用部分は階段しかないような団地が多くあります。
(「公団」とか「団地」でググると画像出てくるので、そちらでイメージ膨らませてください。)
しかも決まってみんな5階建。見事に。
この団地、かなり厄介なのは皆さんご存知のとおりかと思います。
連送なんてありゃしないから、当然ホースは徒手延長となります。
そしてこのホースの延長方法…
署によってというより、上の考え方1つで全く方法が変わってしまうという、もはやどうしようもない状況です。(ウチだけですかね??)
とはいえ、今年度の署のチームとして、ベストな方法を持っていなければなりません。
大事なのは誰のための活動かです。
ベストを尽くすこと、そしてベストを尽くすために訓練をすること。
何よりも大事なことです!
ということで、早速いろいろ検討し、実践してみます(^^)
僕なりに答えに近いものは持っていますが、それは伝えず、今年度のチームで答えを導き出すための訓練をやります。
島田折りホースで伸ばそう
ホースバッグを使おうよ
狭所巻きが必要だな
上からホースを降ろすのは?
ロープを使って引き上げるのも速い!
いろいろな意見がいっぱい出ました。
そして全てやってみました!
自分たちで考え行動し、トライ&エラーを繰り返し良いものを見つける。
そうするとコツがわかり、良いも悪いも見えてきますね(^^)
何事にも言えることですが、やっぱり"やる"ことに意味があるなと実感です!
僕の署のメンバーで何度もトライし、今年度のチームとしての方向性は見えてきました。
あとは想定を加え、いろいろな場所で反復訓練するのみですね(^^)!
が!
ここでもっと根本的なことを考えなくてはいけません。
それは何でしょうか??
みなさん、わかりますか(^^)?
【避難誘導は誰がする?】
あらかた方向性が見えてきたとき、この質問を投げかけてみてください。
火災想定で訓練をすると、間違いなくホース延長が主となります。
ですが、よーく考えてください。
現場では人命救助最優先です。
火を消すことも何より大事ですが、
より多くの人命を救うための避難誘導も考慮しなければなりません。
しかも想定は団地。
年齢も性別も家族構成も違う人たちが、集団で住んでいる集合住宅です。
元気な人もいれば身体が不自由な人もいて、
1人住まいの世帯もあれば大家族の世帯もあって、
小さな子どもがいる家庭もあれば、介護が必要なお年寄りのいる家庭もあります。
ハンドマイク1つで「逃げてください」と言って、逃げる人がどのくらいいるでしょうか?
例えば、よくある自火報の誤作動による鳴動。
僕の所属では「緊急確認」として出動しますが、住人が避難してきた様子もなければ、家で「なんか鳴ってるなとは思いました。」なんてことも。
これ、本火災だったらどうするのよ!?と毎度思うところです。
そして何より、こういう人達に対し、どう避難を呼びかけるかも重要だと、僕は考えています。
これに関しては、またいつかバイアスという人間の心の動きについてもブログを書こうと思います。
さて、いざ避難が始まったとして更に問題です。
その逃げてきた人達が通る場所はどこでしょうか?
そうなんです。
僕らがホースを延ばすところは、避難者の避難経路にもなりうるんです。
今回の想定でいうと、共用階段です。
なんとなくイメージわくと思いますが、階段狭いですよね。
階段の幅、どれくらいでしょうか?(階段の幅にも規定があるので、ぜひ調べてみてください!)
階段の幅に対し、フル装備の僕らがホースorホースバッグを持ったら、どのくらいの活動スペースになるでしょうか?
階段を降りてくる避難者と、フル装備でホースを持って階段を昇る僕ら、同じルートを辿るとなると、どうなっちゃうでしょうか?
さてさて、ぜひ考えてみてください(^^)
また一味も二味も違うホース延長が見えてくると思います。
ただ延ばせば良いだけではありません。
人命救助最優先
逃げてくる人のことを考えた上で、活動することを考えてみてはいかがでしょうか(^^)?
【まとめ】
今回は立体ホース延長と題して書いてみました。
普段やってるホース延長はマンネリ化しがちですが、もっと突き詰めて実際の現場を考えたとき、ホース延長1つですら別の見え方になると思います。
特に避難に焦点を当てた時、人の心の動きや建物の造りを知る必要が出てきます。
こう考えると、消防の活動は単純だけど本当に奥が深いですよね。
つまり!
訓練に終わりはない
ということです。
年度が切り替わり落ち着いてきた頃かと思います。
いつものホース延長に、1つ想定を付け加えて実施してみてはいかがでしょうか(^^)?
今回も最後までお付き合いありがとうございました!