新任小隊長の独り言

現役消防士、新任小隊長の日々を独り言的につづります。

久しぶりの更新です!

お疲れ様です、leoです。

 

気づけば10月…

 

すっかりブログを書かずにサボってました。

 

いや、サボってた訳ではないんですよ。

 

あれです、憎きコロナ。

 

この数ヶ月間、本当異常なほどコロナの出動しまくりました。

 

仕事に来りゃ、朝イチからコロナ…

 

出動から帰ってきてシャワー浴びて(ウチの会社のコロナ対策です)、車両除染して、個人装備整えて、終わったー!と一息つく前にまたコロナ…

 

あれ!?休んでなくね!?

 

こんな毎日を過ごしておりました。

 

そしてその代償として、

 

山積みとなった手付かずの報告書…

 

ブログ書く気力もない日々でございました。

 

もう1件目の事案がどんなだったか忘れるレベル。

 

久しぶりに仕事来るのがしんどかったですね(ー ー;)

 

とまぁ、そんなこと書いてはいますが、

 

きっと全国の救急隊が同じ状況だったはずです。

 

本当に本当に本当に!毎日お疲れ様です!

 

同じ消防職員ですが、心から尊敬します。

 

まだまだ油断できない状況が続いていますが、

 

何より自分の身体を大切にして、日々の勤務に臨みましょう(^^)!

 

いつか必ず事態は打開します。

 

それまで我慢。

 

僕らの選んだ道です。

 

挫けるな。絶対に。

 

…お気づきの方もいると思いますが、僕自身に言い聞かせております。笑

 

ということで、そんな挫けそうな日々を送っていた僕ですが、

 

管轄内に解体予定の建物があるとの情報が舞い込んできました。

 

署で訓練をすることになったので、そこに便乗して有志でも訓練をさせてもらうことができました。

 

今回はその訓練のことを、つらつらと書いていきます。

 

今回も良ければ最後までお付き合いください!

 

 

 

【解体建物を使った訓練!】

 

「建物を取り壊す予定があるので、良ければ訓練しませんか?」

 

急きょこんな話が舞い込んできました。

 

当初はウチの署だけの訓練予定でしたが、せっかくなので外部講師呼べないか、自主勉強会でもできないかと思い、先方の担当者に直談判したところ、

 

「あ、全然いいですよ。好きに使ってください!何やってもOKですから!」

 

思わず拍子抜けするほどあっさりOKをいただいたので、僕はある自主勉強会に講習会の開催を依頼しました。

 

依頼先は、消防活動研究会です。(お師匠さんのところです。)

 

消防活動研究会では、ドア開放マニュアルや立体消火戦術といった書籍を出版したり、実際に解体予定の建物を使用した講習会や訓練を行っています。

 

特にドア開放に関しては、そのパイオニア的存在と言えるかと思います。

 

詳しくは↓からリンクしてみてください(^^)

消防活動研究会 (@OpenDLab) / Twitter

Twitterに飛びます。)

 

書籍も載せときます。

 

両書籍とも、目からウロコの情報満載ですので、ぜひ一読いただけると良いかと思います!

 

なんか宣伝してて回し者みたいになってますが…(´ω`)笑

 

さてさて。

 

講習会開催依頼の返事は即答でOKをいただきました。

 

今回は建物に足場が組まれていないため、色々やっていただけることになりました!

 

さすが師匠!レスポンス良すぎです(^^)!

 

そして迎えた講習会当日。

 

天気にも恵まれ、総勢18名の有志が集い、講習会がスタートしました。

 

ドア開放からかな?と思いきや、梯子からのスタート。

 

これがまたスゴい内容でした。

 

「エンジンカッターでのドア開放よりも、梯子の方が確実にアプローチできる。」

 

「カギ付梯子は危険なのではない。使い方を知らないだけ、使ったことがないだけだ。」

 

「三連梯子は1人でも伸ばせる。」

 

講師曰く、そもそもエンジンカッターを積載していない消防車はあるが、梯子を積載していない消防車はない。

 

じゃあその梯子を極めた人はいるだろうか?

 

特にカギ付梯子。

 

これまた痛いところを…(-.-;)

 

前回、ブログで梯子の取り扱いについて書きましたが、僕自身も梯子の取り扱いに関して、まだまだやり足りず、後輩たちへの指導も不足していると感じています。

 

(参考)三連梯子取り扱い訓練 - 新任小隊長の独り言

 

伸ばすのも、架けるのも、登るのも…

 

教える人によって、やり方も教え方も違う現状。

 

そして何より悪いのが、消防独特の固定観念

 

こう教わったから、あの人が言ったから。

 

完全に思考停止です。

 

そうではないですよね。

 

師匠が言っていましたが、

 

僕たちがやる訓練の先に、何があるのかを考えて訓練に臨まなければなりません。

 

ただ梯子を伸ばして架ける訓練をしているわけではありません。

 

なぜ梯子を伸ばして架ける訓練をしているのか、それを考えながら訓練をしなければならないんです。

 

今回の訓練でも、そんなことを改めて考えさせられました。

 

 

少し脱線しましたね(@_@)

 

ところで皆さんは、三連梯子の1人伸梯って、やったことありますか?

 

いや、何言ってるの?

そんなのできるの?

 

という声が聞こえてきそうです。

 

かくいう僕も、そんな1人でした。

 

が!

 

1人でできちゃうんです。

 

そもそも三連梯子の取り扱いに、"1人でやっちゃダメ!"なんてこと、謳われてないんですよね。

 

もちろん安全管理上、1人でやるなんて言語道断ですが…(>_<)

 

ではなぜ敢えてやるのか?

 

やってみてわかりましたが、

 

日頃、いかに梯子をぞんざいに扱っていたことか。

 

身をもって実感。

 

声を出して「確保!」と言うことの大切さ

引綱の引き方次第で梯子の揺れが変わること

連の重なり部分を伸梯するときの衝撃

引綱を結着する前に架梯した方が良いこと

 

1人でやると、その全てに対する考え方、やり方が変わります。

 

何が危険かを知ることで、安全管理の本質を理解することに繋がる

 

以前のブログでも書きましたが、今回、改めてそれを実感することができました。

 

みなさんの所属で、進んでやってみてくださいとは言えるような手技ではありませんが…

 

やった方が良いです。

 

今まで漠然としていた三連梯子の取り扱いに、ワンランクもツーランクも上の"深み"が出ます。

 

もしやれる機会があるなら、ぜひトライしてみてください!

 

三連梯子の次はカギ付梯子の取り扱いでした。

 

建物は4階建て、バルコニーにカギ付を架けて登っていく…

 

文面では伝わらないと思いますが、これまた怖いってなんの。

 

初めてやる人も多く、割と屁っ放り腰。笑

 

でもでも、ほとんどの人が初めてだし仕方のないこと。

 

一度でもやったことある人なら、あの怖さがわかるはずです。

 

カギを架けた先の強度不安、梯子自体が不安定、そして三連梯子では届かないほどの高さ…

 

本当文面では伝わらないのが悔しいところですが、怖いんです。

 

でも、僕ら消防士が怖いなんて言ってられませんよね?

 

じゃあどうするか。

 

訓練をするしかないんです。

 

怖さを克服するためには、その怖さを知ってこそ克服できるものです。

 

それに、カギ付梯子に限らず、最初は三連梯子での高所作業だって怖かったはず。

でも回数を重ねる内に怖くなくなったはず。

渡過だって降下だって、やっていく内に怖さがなくなったはず。

 

何度も何度もやっていくことで、少しずつ乗り越えていく準備ができるのではないでしょうか?

 

だから皆さん、

 

カギ付梯子やりましょう!

 

今回の訓練では、最終的に建物の最上階の部屋(4階)までカギ付梯子のみで到達しました。

 

わかるとおり、三連梯子では届かない高さです。

 

つまり、

三連梯子では助けられなかった命を救うことができる可能性&三連梯子では消せなかった火災を消火できる可能性を向上させることができました。

 

僕1人ができたからって、そんな簡単に事が進むとは思っていませんが、これってスゴいことじゃないですか(^^)?

 

もちろん、まだまだ訓練不足なのは承知のうえですが、僕の中の引き出しが増え、また新たな可能性を身に付けることができました。

 

そして最後はドア開放。

 

今回はエンジンカッターメインではなく、手道具メイン。

 

つまりバールでの開放がメインでした。

 

ドア開放=エンジンカッターでの開放というイメージが強いですが、

 

バールによる開放手技も必須です!

 

やり方は知っているけど、実際にやったことはない、という人も多くいるはずです。

 

偉そうに書いてる僕も、ほんの数年前まではそんな感じでしたし(*_*)

 

やり方もそうですが、いかに難しいか、体力を使うか、こればかりは実際にやって自分の身体で感じるしかありません。

 

そして、バールによる開放手技を手に入れるには、やはり現場での訓練が必要です。

 

以前、とある方と訓練会で一緒になったときの言葉をお借りして伝えると…

 

生きたドアで訓練しないと意味がない。

 

まさにこれなんです。

 

ドアを見立てた開放訓練は、所詮"想定"なんです。

 

実際には建物に取り付けられ、様々な障害(アルコープとか煙返しとかガードプレートとか)があったりするので、やっぱり「生きたドア」でないと!!

 

もちろんですが、ドア開放に限らず、消防活動訓練はどれも同じだと思います。

 

いかに現場に近くなれるか。

 

これこそが大事かと。

 

その1つが解体建物での訓練なんです。

 

今回も鉄扉をバシバシ開けてきましたが、最後で良かったと思えるほどクタクタになりました…(;´д`)

 

でも、また一段とスキルが向上したのかなと、感じることができました。

 

…手技に関しての記載なしという(・Д・)!!

 

手技は本に載ってるので、そちらを参考にしてくださいね(^^)!

 

ということで!笑

 

何より今回の訓練で感じたことは…

 

身体動かして、頭で考えてやる訓練は、やっぱり面白い!!

 

コロナのせいでデスクワーク三昧だった僕からすると、本当に久しぶりに楽しめた時間でした。

 

もちろん、ただ面白かった、ただ楽しかった、だけではダメですね。

 

こうやって自分でフィードバックして、アウトプットして、現場に還元する。

 

でなきゃ、ただの楽しい訓練会に参加した自己満ヤローです。

 

教わった事に対して、

 

なぜ?

自分ならどう伝える?

果たして現場で使えるのか?

 

等々、突き詰めていかなければならないと、僕は思います。

 

前半でも書きました。

 

こう教わったから、あの人が言ったから。ではダメです。

 

そこから更に、なぜ?を考え、行動しなければ、結局思考停止のニワカ知識&技術止まりです。

 

師匠が最後に言ってました。

 

理解の先に習得があり、習得の先に会得がある。そして会得の先に体得がある。

消防活動を"体得"まで突き詰めた人はいますか?

 

みなさんどうでしょう?

 

僕はグッサリきました。

 

おっしゃるとおり、目の前の資機材(三連梯子やECに限らず!)をそこまでやりこんだとは言い切れません。

 

だからそこで思いました。

 

もっとやろう。忙しいとか言い訳せず、やれる時に少しでも。

自分のためだけじゃなく、僕の後ろをついてくる後輩達のためにも。

 

一丁前にカッコいいこと書きますが、書いたからにはやります。

 

有言実行ならぬ有書実行!!(全然うまくないですけど気にせず読んでください。)

 

あと、師匠から教わることは、知識や技術だけではないんですね。

 

言葉では伝わらない"心意気"の部分もなんです。

 

消防士として、プロとして。

 

そんなことを改めて考えさせられる1日となりました。

 

あー、本当いい1日だった!笑

 

 

 

【まとめ】

 

もう【まとめ】としない方が良いと感じていますが、まとめます。笑

 

今回の訓練、多くの知識&技術をアップロードすることができました。

 

常識に捉われず、自分の頭と身体で考えて行動するキッカケとなる、素晴らしい講習会だったなと思います。

 

参加してくれた皆さんにも大盛況でした!

 

良い感想ばかりだったので、声をかけて、みんな来てくれて本当良かったなと思うばかりです(^^)

 

そして、知識や技術だけでなく、改めて大事なことも教えてもらいました。

 

それは、

 

誰のための訓練なのか?

何のための訓練なのか?

訓練の先にあるものは何なのか?

 

ということ。

 

コロナ禍ということもあり、なかなか訓練ができない日々だとは思います。

 

ですが、だからこそやる事の意味を考えることが大事なのではないでしょうか?

 

ただやるのでありません。

 

僕達がやる訓練の先には、必ず助けを求める人達がいるんです。

 

だから訓練をするんです。

 

そして、その訓練の目指すところは…

 

"体得"です。意味は皆さんで調べてみてください(^^)

 

ということで、僕の中でまた一つ新たな目標ができました!

 

こんな風に気付きを与えてくれる訓練、僕もしてみたいものです(^^)!!

 

さてさて、今回は少し長くなりました。

 

久しぶりの更新でしたが、ただの感想文に成り下がってる感がありますね〜…

 

とはいえ、お伝えしたいことは書けたかなと思います(^^)

 

10月なり、暑かったり寒かったりする日が続いています。

 

コロナも下火になって来たとはいえ、まだまだ予断を許す状況ではありません。

 

まずは自分の身体を第一に。

 

健康管理バッチリにして、日々を過ごしていきましょう!!

 

今回も最後までありがとうございました(^^)!

 

 

 

 

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