新任小隊長の独り言

現役消防士、新任小隊長の日々を独り言的につづります。

消防の歴史

みなさん、お疲れ様です。leoです。

 

世の中で三連休があったようですね。

 

でも僕らの仕事には無縁ですね…。

 

ところで、夏休みがあった頃に戻れたら、みなさんは何をしますか?

 

僕は自転車で日本一周をやってみたいですね。

 

あとはスーパーカブでもやってみたいです。(このネタがわかる人、ぜひ友達になりましょう!笑)

 

 

 

さて、今回は「消防の歴史」について書いていきたいと思います。

 

僕が調べて知っている限りのことなので、あまり細かいことは書けませんが…

 

良ければ最後までお付き合いください(^-^)

 

 

 

【消防の歴史】

 

なんだか教科書っぽいタイトルですね。笑

 

みなさんは今の消防ができるまでの歴史を知っていますか?

 

消防のはじまりは江戸時代に遡ることになります。

 

「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉は有名ですね。

 

それくらい、当時は火事が多かったということです。

 

江戸時代の消防は、

 

武士で組織された「武家火消」と、

町人で組織された「町火消

 

があったそうです。

 

今でいうところの、「常備消防(公設消防)」と「非常備消防(消防団)」のはじまりみたいなものですね。

 

そして今の消防体制との大きな違いは、

 

火勢を拡大させない為に“破壊消防”を行っていたという点です。

 

現在は水を使った消火がメインですが、当時は燃えた建物や家屋をトビやさすまたなどでガンガン壊して延焼を阻止していたようです。

 

ちなみにですが、トビの形状や材質はこの頃から全く変わっていないものと思われます。(スゴいのかスゴくないのか…)

 

また、江戸時代の消防といえば、特に有名なのが“め組”ですね。

 

マンガやドラマにもなった「め組の大悟」は、きっとここからですよね。

 

活動する地区ごとに“いろは”で区分し、町火消消防団)たちを組織化したのは大岡越前だと言われています。

 

ここで今の消防団の礎ができたんですね。

 

 

 

 

そして時代は明治時代へ。

 

ここで今の東京消防庁のはじまりとされる組織、

 

内務省警視局消防本部が設立されます。

 

つまり最初は警察の下部組織のような扱いだったんですね。

 

また、消火の方法も“破壊”から“注水”へと変化していきます。

 

「腕用ポンプ」なるものがヨーロッパより輸入され、注水による消火活動が本格的に開始されました。

 

それに併せて、この頃から消火栓が普及し始めたため、東京の街は大火が少なくなったそうです。

 

大正時代に入ると、通報制度が導入されます。当時は119番ではなく、112番だったそうです。

 

東京と大阪にしかなかった消防組織も、京都、神戸、名古屋、横浜の4都市にも設置されました。

 

そして大正12年9月1日、関東大震災が発生します。今でも「防災の日」として、語り継がれる大災害です。

 

昭和時代は戦前と戦後で大きく流れが変わります。

 

戦前の昭和では、戦争という時代の流れで水火災の鎮圧という任務のほか、戦火の被害を受けた人たちの“救護活動”という任務を持ち始めたそうです。

 

空襲などの戦火の中、どのような活動をしていたのでしょうか。

きっと今では考えられないくらい悲惨なものだったと思います…。

 

戦後の昭和時代は、敗戦に伴い日本の憲法や法律が大きく変わりました。

 

昭和23年に消防組織法が制定され、名実共に「自治体消防」に移行しました。

 

つまり僕たち消防士の始まりです。

 

そして救急業務が法制化され、常備消防の整備も進みました。

 

国の復興に伴い、消防体制の整備もなされていきました。

 

平成に入り、ある大災害が起こります。

 

平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災です。

 

戦後最大の災害とも言われ、多くの人が亡くなり、消防にとっても大きな爪痕を残しました。

 

この災害を契機に、緊急消防援助隊の整備や消防団の重要性、更にはクラッシュシンドロームといった特殊病態についての認識が深まることとなりました。

 

平成16年には国民保護法が制定され、国が有事の際の対応についても、消防として明記されることとなりました。

 

そして忘れてはならない平成23年3月11日。

 

東日本大震災が発生します。

 

消防だけの力ではどうにもならない、未曾有の災害が発生しました。

 

改めて消防という組織の強さ、弱さを目の当たりにし、

 

そして消防という組織の重要性を認識することとなりました。

 

あの災害から何を学び、教訓として生かしているか…

 

 

 

来年、平成30年の3月に“自治体消防発足70周年”を迎えます。

 

70年をあっという間と捉えるか、

 

70年も経ったとに、と捉えるか

 

それは人それぞれです。

 

消防を取り巻く環境は、日々刻々と変化しています。

 

しかし、変化が必要なのに変わらないモノ、考え、技術など、僕たち消防士の周りには溢れかえっています。

 

「技術の伝承」なんて軽々しく言う先輩たちもいますが、

 

今の時代は「技術の革新」です。

 

過去の諸先輩方の知識や技術には目を見張るものが多くあります。

 

しかしそれが今の時代のニーズに合っているかと言われたら、

 

そうではないことが多いはずです。

 

今までのことが全て悪いとは思いません。

 

ですが、今の時代に合わせたモノ、知識、技術を取り入れ、ニーズに適合させていく必要があると、

 

僕は思います。

 

 

 

少しばかり脱線してしまいましたが、

 

消防の歴史を紐解くと、いろいろな“なぜ”を学ぶキッカケになります。

 

知らないことは恥ではありません。

 

知らないままでいることの方が、よっぽどの恥です。

 

これを機に、みなさんで消防の歴史について学んでみてはいかがでしょうか(^^)?

 

今回も最後までありがとうございました!

 

 

 

自主勉強会ブログ立ち上げました!

消防隊自主勉強会ブログ